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一聞して何倍おいしくなる?『ビジネスエリートは、なぜ落語を聴くのか?』 [ビジネス書]


第一印象は、「落語? 渋いな〜」なんて思ってしまった。
だって、寄席に来ている客層はお年を召した男女が9割くらいな印象だし、かなり庶民的。
失礼ながら、「ビジネスエリートも聴いているかもしれないけど、それはほんの一握りじゃない?」と思っちゃったんですよね。
でも、落語は好きだし、どんな展開になるのか、気になったのでR+さんに応募して、本を献本していただきました。ありがとうございます。

この本は落語に深く関わった事のある方、ふたりの共著です。
まず、お一人は小学生の頃に落語家に入門し、高校まで落語家として活躍。廃業した後は大学卒業後、日本信販を経て金融系の会社で代表を務めるなどし、現在は作家・講演などで活躍している横山信治氏。そしてもうお一方は、大学生時代に落語家に入門し、数年後に廃業し、現在は放送作家、著述家として活躍している石田章洋氏。
6章に分かれていて、
1章は「なぜ年収1000万円以上のビジネスエリートは、落語をきくのか?」
石田氏がビネス雑誌のアンケートなどを資料としつつ、落語の主立った効能と魅力を伝えています。
雑誌のアンケートの数字とは言え、数字的に納得させられたし、効能の部分もひとつひとつ説明していただくと、確かにその通りと思えました。
ビジネスにまでいかすには、ただ聴くだけでこの効能がいかせるとは思えないけどね。
落語が単なるエンターテイメントではないことが浮かび上がってきました。
2章は横山氏が落語家の処世術から読み解いた「落語は“人間関係の悩み”に効く」です。
TVでも活躍している笑福亭鶴瓶さんやかつての師匠や兄弟弟子の様を例にビジネスにいかせる処世が語られています。
ちょっと極端なところもあるけど、社会の縮図のようなところもあるので、良い事例だなと思いました。
鶴瓶さんのすごさが、この本で再認識されちゃいます。

3章「落語に学ぶ最強の伝え方メソッド」はビジネスなどに応用できる「マクラ」の構成や「マクラ」から本題へのスムーズな移行、話の技術など、落語の本領発揮という感じの章です。
落語はスキルとしての話術と日本語の奥深さを駆使した話自体が単にプラスというものではなくかけ算、乗算になっているものなんですね。

4章は落語の世界から学べる成長のエッセンス「落語が教えてくれた成長のルール」。落語のお話そのものより、落語家の姿をとおしてエッセンスを語っています。
横山氏は小学生時代に入門したとうから、天才だったのでしょうが、なぜ廃業するにいたったか? なんてお話もあります。

5章「落語家の生き様に学ぶ“覚悟”の磨きかた」。完全アウェーの地で、立川談志師匠がとった行動のエピソードなど、読んでいて面白いし、何事にも懸命に取り組む姿、またそうすることで偶然をも見方にしてしまう……。さてさて、ここでも鶴瓶さんのお話がでてきます。何十年もテレビと落語の両方で活躍なさっている師匠のすごさを改めて感じました。
6章は「仕事に効く落語ガイド」。この本を読んで落語を聴いてみたくなった人へのアドバイス編。
いきなり初心者が「寄席」へ行くのは敷居が高い、というか疲れるも知れないので、人気のある演者の落語会がお手頃だそうです。

単に落語を聴くだけじゃ、そうは問屋がおろさない、というところもありますが、人生を豊かにし、ビジネスでもいかせそうなエッセンスが詰まっている落語。
落語会に行きたくなっちゃいました。
どんな効果があるかは、自分次第かもしれないけど、少なくとも、ストレス発散、笑って健康にはなれそうです。

ビジネスエリートは、なぜ落語を聴くのか?

ビジネスエリートは、なぜ落語を聴くのか?

  • 作者: 石田 章洋
  • 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
  • 発売日: 2015/05/17
  • メディア: 単行本




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