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クリスマスを楽しく!「くるみ割り人形」東京バレエ団 [Dance/ballet]

12月18日東京文化会館で東京バレエ団の「くるみ割り人形」を見てきました。
クララは沖香菜子さん、くるみ割り王子はゲストのダニール・シムキンさん。

このペアすっごく良い感じ。
シムキンは背が高い方ではないですが、沖さんが小さめの方で、トゥで立ってもシムキンの背を越さないくらいなので、すごくバランスがあっていました。
バレエ団全員とのバランスで見ても、そんなに背の高い人がいないので、シムキンの小ささが目立たないのでよかったです。
シムキンは自分の技巧や能力を見せつけるようにガンガン踊るのもよいのですが、
今回は抑え気味に上品に踊っていました。
雰囲気がくるみ割りの王子にぴったり。
恋に邁進するムンムンな王子とかでなく、さわやかに、かわいらしく、
夢の世界の王子を好演。
人形から王子に入れ替わったシーンなんて、ちょっと神々しいくらい。
めっちゃ素敵!
かわいらしい沖さんと外見の雰囲気もマッチしていました。

サポートも慣れている感じで安心してみられました。
ただ、回転のサポートだけはちょっと固い感じだったのが少し残念。
やっぱ、難しいんですね。

木村さんのドロッセルマイヤーも少し陽気気味で、でも怪しい感じ。
良心はよくこんな怪しいのと子どもを遊ばせたなー、を心配してしまうくらい。
母親役の奈良さんは上品で華のあるお母さんを好演。

2幕のスペイン、アラビア、中国、ロシア、フランス、花のワルツなどの踊りは、若手もたくさん起用されていて、フレッシュ。
でも安心感もあって、すごいなーと思いました。
特に良かったのは、スペインの岸本さん、ロシアの入戸野さん。
これからが楽しみ!

そしてご自慢のプロジェクションマッピングの演出も、物語をわかりやすく彩るのに成功していて、おもしろさもあったので見応えがありました。
楽しいクリスマスの雰囲気をたっぷり味わえる2時間でした。
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ディストピアの恋物語「メトロポリス」の舞台版 [Dance/ballet]

11月21日@シアターコクーン

実は、勘違いしてチケット取ってしまった演目。
昔「メトロポリス」の映画があったなー、なんかかっこ良かった気がする…、
主演も松たか子+森山未來だし、いいんじゃない?と思ったのです。
ただ、私が想像していた映画版というのが、多分「サブウェイ」というSF映画だったようで……。
後から知ったのですが映画のメトロポリスって20世紀初頭の映画だった!
あれれ……。

とはいえ、松さんと森山さんの主演は興味深いので良かったんですけど。
ただ、狂言回しの人物が渋谷ネタの漫才みたいなことをしていたのですが、
それがなんかよくわからなくて混乱しました。
あれは、何のためにあったのだろうか?

松さんは、可憐で元気な若い女性を熱演。
歌ったり踊ったりもして、ほんと舞台がくっきりする感じ。
あの存在感のすごさに、圧倒された舞台でした。
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はじめてのブルメイステル版「白鳥の湖」(東京バレエ団) [Dance/ballet]

東京バレエ団のブルメイステル版「白鳥の湖」初日を見てきました。
オデット/オディール 上野水香
ジークフリード    柄本弾
ロットバルト     木村和夫
道化         入戸野伊織

日本では珍しいブルメイステル版、どんな感じかと思ったら新鮮で面白かったです。
ストーリー的には古典の白鳥ですが、曲や踊りの構成がよく見ているものと違って面食らいつつも興味深く見れました。
まず、曲ですが、よく第3幕で使われる曲が1幕目で出てきたりして、3幕の盛り上がりでこの曲使わないの!?と心配になったり、3幕ではチャイコフスキー・パ・ド・ドゥで使っている曲が出てきたり。

踊りでは1幕のパ・ド・トロワがパ・ド・カトルになって男性舞踏手の活躍するシーンも多い気がしました。
王子がお姫様(?)とバ・ド・ドゥ踊ったり、1幕目でも割合と踊ったのが印象に残りました。

なんと言っても面白かったのは第3幕。
この版、花嫁候補の踊りがサクッと終わると、民族舞踊の一団を率いてロットバルトが登場します。
民族舞踊団はみんな悪魔の手先という設定らしく、みんなが挑発するような態度。
そしてしょっぱなのスペインの踊りがなんと言っても格好良すぎ!
ソリストは女性一人でドン・キのメルセデスのごとく男性陣を率いて踊ります。
私が見た日は奈良春夏さんがソリスト。
奈良さん、こういうカッコイイのにピッタリ。迫力も十分!
ナポリは通常はほんわかな感じのはずが、思いっきり王子を挑発する踊りになっていて、
可憐で華奢な沖香菜子さんが可憐さをかなぐり捨てるように力強く踊っていたのが印象的。
楽しかった〜。

そして、白鳥の上野水香さんは、とてもしっとりと優雅に、そして少し陰のある感じでオデットを踊り、
オディールの時は色気というよりは硬質な感じで力強く王子を圧倒する魔力をもった黒鳥を踊り、演じ分けもしっかりされていてとても良かったです。

黒鳥の挑発の仕方も、悪魔一派のマントの陰に隠れてさっと飛び出し、王子が追うとさっとまた、悪魔一派の陰に隠れて翻弄するのも面白い演出。
そして、32回転の時は悪魔一派の陰からうずくまった状態からバッと立ち上がって回転をはじめ、
すごい難しそう! これも盛り上がる演出でした。

昨年末に、マリインスキーのロパートキナ様の最高の「白鳥」を見てしまったので、
今回の白鳥を楽しんで見られるか不安だったのですが、杞憂でした。
演目的に面白い版ですし、相当訓練を重ねたのか、群舞のフォーメーションなどもキッチリしていたし、
ソリストも素晴らしく、とても良かった!
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Londonミュージカル鑑賞とお気楽旅 1 [Dance/ballet]

日本で昨年から今年に映画公開された「BILLY ELLIOT the MUSICAL」の舞台を本場で見る事を主目的としたロンドン旅行。
映画で主役をしていたElliot Hannaくんはもう引退して見られなのが残念だけど、生の舞台がを見てきました。
見た舞台は
・BILLY ELLIOT the MUSICAL
・WAR HORSE
の二つ。
本当はもうひとつレミゼかマチルダかブックオブモルモンを見ようかと思ったけど、結局ビリーに注力。

8月28日IMG_1783.JPG
War Horse @New London Theatre
昨年日本ツアー公演を見て、こちらもぜひ本場で見たかった作品。
すごく、感動して良かったけど、どう見てもツアーキャストだったので、本場キャスト見たかった。
劇場はシアター・オーブより小さい。
なので、どうやら日本版は少しいじっていたみたい。しゃべっている言葉がわからずに見ているせいもあるけど、なんかさっさと場面が進む感じで、後半、トップソーンが死ぬあたり、もっとやつれた馬たちの進むシーンとか長かった気がするのだが。
さくっとトップソーンが死んじゃって、あれ? て気がした。
そして、何よりもビックリしたのは、フランス人役はフランス語をしゃべり、ドイツ兵役はドイツ語をしゃべってた!!
日本版は全員英語だったので、すごく違和感があったのですが、
ストンとおさまった感じ。

見ていると後ろの列の子どもたちが、筋をこそこそ話したりしていて、少し気になるところもあったけど、最後のほう、再開シーンでは、その子らも盛大に鼻をぐずぐずさせて、泣いていた。
カーテンコールはあっさり。1回だけだったので、ちょっと肩すかしな気もした。
本編が良かったので、文句はありませんが。

8月29日IMG_2102.JPG
BILLY ELLIOT the MUSICAL 1回目@
Victoria Palace Theatre
ビリー:Thomas Hazelby
マイケル:Nahtan Jones
デビー:Kyria Cooper
お父さん:David Bardsley
トニー:Chris Grahamson
ミセス・ウィルキンソン:Ruthie Henshall
お母さん:Claudia Bradley(多分)
おばあちゃん:Gillian Elisa
成長したビリー:James Butcher(多分)
全ての配役が掲示されているわけではなかったので、多分こんな感じ。
まず思ったのがトマスくん小さい! たぶん10歳らしい。
それなのに、演技し、歌い、踊り動き回ってすごかった!
小さい子でハラハラしちゃったけど、タップだってバレエだった問題無し。さすがです。てか、イギリスの演劇界のレベルの高さを見せつけられた感じ。
お父さんがライブ映画の配役の人出はなくセカンドキャストで、年齢的にはビリーのお父さんにぴったり。でも、炭坑夫というよりは、くたびれたサラリーマンという雰囲気の人。
そして、この回は6列目くらいでみたのだけど、この劇場は古いので、それでも少し目線を上げなきゃいけなくて、少し疲れました。
もう2〜3列後ろが良かったかも。
IMG_1851.JPG

8月31日BILLY ELLIOT the MUSICAL 2回目
@Victoria Palace Theatre
ビリー:Brodie Donougher
マイケル:Nahtan Jones
デビー:Kyria Cooper
お父さん:Deka Walmsley
トニー:Robbie Durham
ミセス・ウィルキンソン:Ruthie Henshall
お母さん:Claudia Bradley? Rachel Binfham? 声が1回目の人と違ったきがして……。でもよくわからない
おばあちゃん:Gillian Elisa
成長したビリー:James Butcher(多分)

ブロディくんも小さくてびっくり。
でもこの子もかわいくて、なのに演技も歌もダンスもしっかりしていて、ため息が出ちゃう。
顔立ちは、4人の中では、一番イギリス人らしい顔立ち。
ライブ映画版のお父さんは、おじいさんかと思う外見だけど、この人の歌い方好きなので、見られてうれしかった!
IMG_2106.JPG

9月2日BILLY ELLIOT the MUSICAL 3回目
@Victoria Palace Theatre
ビリー:Nat Sweeney→Ollie Jochim
マイケル:Tood Bell
デビー:Connie Fisher
お父さん:David Bardsley
トニー:Robbie Durham
ミセス・ウィルキンソン:Ruthie Henshall
お母さん:Claudia Bradley? 1回目の人と同じはず?
おばあちゃん:Gillian Elisa
成長したビリー:James Butcher(多分)

一番見たかった、ナットくんのビリー。バレエがうまいという定評ですっごく、期待していたし、実際、かわいさも超がつくくらいだった。
が、しかし、1幕の途中、お兄ちゃんが工具をもって襲撃に行こうとしてお父さんと争うシーンの後で劇が中断。
ディレクターっぽい人が出てきて、テクニカルプロブレムで少し中断するよ、すぐなおるからちょっと待って、と言ってるみたい。
(英語、イマイチ聞き取れてない……涙)
そして10分近くたったところで、女の人が出てきてぺらぺらっとなんか言ってる。良くわからなかったけど、「大丈夫なんだけど、オリーにかわるからね。じゃあ楽しんで!」みたくなんか変更あるのに、めっちゃ前向きな感じで言いおいて去っていきました。

え?え?ええ〜っ!

ミセス・ウィルキンソンに宝物を見せるシーンからはオリーくんにかわってました。
オリーくん、多分ビリー歴は今のビリーの中で一番長そうだし、少し他の子より大きいから安心して見ていられるけど……
ナットくんどうしちゃったの〜?
予想してたより、やはり小柄に見えたので、怪我でもしたのでは、と心配。
でも、翌日3日のマチネで演じていたときいて安心。
↑翌日見ていた友人情報。怪我とかじゃなくて良かった!

肝心のダンスシーンをナットくんで見られなかったのはショック。
せめて1幕最後までやってくれていたら良かったのだけど。
もちろん、オリーくんもすばらしかった。
あんな途中交代にもかかわらず、しっかり全力で演じ切ってくれました。
少し、声変わりが近いのかな? 声が少し出しにくそうだった。
ライブ映画版のエリオット・ハンナくんと同期のビリーの一人だから、まあ、そろそろ声変わりも近そう。
この子もすごくキレイな顔立ち。
これだけで、イギリス恐るべしなんて思ってしまった。これだけできる子どもを4人は揃えておける、そして彼らは声変わりの頃には引退して行く。次から次へと、そんな子どもを揃えている底力が、うらやましいかぎり。
そして、バレエガールの女の子たちだって、バラエティある個性的な面々をちゃんと揃えている。
大人の役者もすっごく太っていても、バリバリ歌って踊るし!
やはり、ビリー・エリオットすごいミュージカルです。
見に来て良かった!
奇しくも3回で4人見られたと考えるとお得だしね。
IMG_2401.JPG
まあ、ナットくんの引退までにもう一度見に行きたいという野望はあるのですが。
あと、今回見なかった、レミゼとかほかの演目も見たい。
レミゼは、ロンドン版だけ古い版だそうで、変わる前に見に行きたい!
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ボリウッド風ミュージカル「ボンベイドリームス」@国際フォーラムC [Dance/ballet]

なんか気になっていた作品。見ようかどうしようか迷ったけど、いってきた。
みんな頑張っていて好感がもてる。
特に主人公役の浦井さんの歌は迫力あるし、スローな曲も聞き応えあった。
あとは、すみれさんが美しくて眼福。

曲の中でわりあいと頻出していたは、聞いたことあるなーと思っていたらサラ・ブライトマンのアルバムに入っていた
The journey home
だった。
このミュージカルの曲をだったのかな?
インド風の曲とこういった曲がうまく散りばめられていたので、飽きずに曲をきけました。

ただ、初日だからか、まだ流れがしっくりしない、というか板についていない気もした。
これは、構成上の問題か?
彫りが深めな役者さんたちを集めたとはいえ、インド人役はどうもしっくりしないのは仕方ないか…。
あと、動画で見たイギリス版よりかなり舞台装置や衣装がチャチな気がした。
特に衣装のセンスが残念。なんかディズニーのまがい物っぽいお衣装でした。

欲をいえば、ダンスももっと人数を動員してガシガシ踊って欲しかったな。

想像力が羽ばたく舞台『戦火の馬』 [Dance/ballet]

以前から気になっていた舞台『War horse 戦火の馬』がようやく来日公演! この作品スピルバーグ監督が映画化したことでも有名ですね。
@東急シアターオーブ

『War horse 戦火の馬』はマイケル・モーパーゴの小説が原作。
とはいえ、舞台化するにあたって、上演時間に納める工夫や舞台としてより分かりやすくするために登場人物やお話が少しいじってありました。
これはこれで、ありかなーと思いました。
舞台の成功の原動力は、なんと言っても、パペットでしょう。
YouTubeなどで舞台の宣伝を見てましたが、実際にこの目でみるまで、やはりあのパペットが生きている馬にみえるのか!?
ということが不安でした。
パペットと言えば日本にも人形浄瑠璃がありますが、あれは一応動かしている人は黒衣で、いないという暗黙の了解があるものねぇ…。
とはいえ、そんな心配は無用!でした。

子馬の脚は関節がまがらない棒状のものですが、それは脚を突っ張ってプルプルしちゃう子馬のイメージに合致しますし、
大人になってからは、歩くとちゃんと関節や足先がそれらしく動く、精緻なメカニカル。
そして、目が生きてるように感じるんですよ。
とても表情がある。
パペットを操る人たちは、荒い息の時は胴体をふるわせるように上下させたり、緊張するときは耳をくるりと動かしたり、シッポをパシンと動かしたり細かい動きも馬そのもの。
そんな動きの一つ一つに刺激され、想像力がどんどんパペットを生きている馬にしていったようです。
劇を見ているうちに、感情移入して、馬のジョーイ、トップソーンに対する愛おしさが膨らんでいきいます。
トップソーンが息絶えるシーン、ジョーイが無人地帯をさまよい、鉄条網に絡まるシーンなど、涙が自然とでてきちゃいました。

舞台は、ジョーイの飼い主のアルバートが主人公となってお話を進めているため、友情やそれをひきさく戦争の中での人々の生き様が前面に出てくる作品に仕上がっていました。。
別にそれは悪いわけでないけど、原作は馬の視点で語られるので、人間のエゴイズムも良心もいっしょくたに客観的に見せられました。なんというか皮肉のようでもあり、より人間の愚かさ、戦争の悲惨さと空しさが際立っていたとはおもいます。

IMG_0767.JPG
カーテンコールでいななくトップソーン
前の人が立っちゃてジョーイはとれなかった(号泣)
後ろの人の事も考えてよー

IMG_0118.JPGIMG_0119.JPG
ついついパンフレット以外にグッズも買っちゃいました。Tシャツとスケッチブックカバーのノート。
マルマンのスケッチブックコラボ商品。中面でもジョーイが駆け抜けています。

戦火の馬

戦火の馬

  • 作者: マイケル モーパーゴ
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2011/12
  • メディア: ハードカバー





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ABT来日公演「MANON」 [Dance/ballet]

2月28日ソワレ
マノン:ジュリー・ケント
デ・グリュー:ロベルト・ボッレ
レスコー・エルマン・コルネホ

今回のABT来日公演は他の演目を捨てて、マノンを2回見る事にした。
ABTの麗しのプリマ、ジュリー・ケントさんとディアナ・ヴィシニョーワさんをがっつり見たかったためです。
ケントさんのマノンはなんとも端正でした。
期待通りの踊り。
ただ、私がイメージするマノンとはちょっと違った印象なのが面白かったです。
マノンの登場人物たちって未熟で、その場の衝動を抑えきれない、直情的というか情熱的というか、更に享楽的な面もある印象でした。
結局、破滅へ一直線な物語もしょうがないよね、と思ってしまう。
ケントもボッレもきりっとした美しい踊り手でばっちり絵になるのですが、上記のような人間的脆さや危うさのオーラがない気がしました。
ケントはあくまでも美しく気高い雰囲気。
娼館で男性に囲まれているシーンなんかは、女神のごとく神々しい感じでした。
ボッレもギリシャ彫刻のような美男子で、クールな印象。
恋に溺れ身を滅ぼすような雰囲気でない気がしてしまいました。
なんか、神々しくも貴族的な雰囲気を醸す二人が、マノンとしては新鮮でした。

3月1日
マノン:ディアナ・ヴィシニョーワ
デ・グリュー;マルセロ・ゴメス
レスコー;ダニール・シムキン

ヴィシニョーワのマノンは期待通りの妖艶さがあり、男性が身を滅ぼすほど恋いこがれてしまう、というのがすんなりきました。
オフバランスの振りでも、どんな荒技リフトでも、とても柔らかくたおやかなムーブメント。
単に柔らかなだけでなく、しなやかで強い。
そして無邪気なようでいて、輝く美貌でフェロモンが振りまかれていて、
イメージ通りのマノン。
ゴメスもやさしくも、思い込んだら一直線で、情熱に溺れるもろさがぴったり。
サポートも見ていて安心な力強さ。
そして出色はシムキンのレスコー!
シムキンときいて思いおこすのはエンジェルスマイルの超絶技巧派。
レスコーのワルさを出せるのかしら、と思っていたら!!
キリッとしたたたずまいで登場し、笑顔はほぼ封印。
そしてレスコーの難しい踊りを難なく、躍動的にこなしていました。
更に、酔っぱらったシーンもすばらしく面白く踊っていました。
シムキンのレスコーすごく良かったです。
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ピリっとして美しい「ディアナ・ヴィシニョーワ 華麗なる世界」 Aプロ [Dance/ballet]

8月17日(土)15:00〜@ゆうぽーと

ディアナ・ヴィシニョーワが座長となるバレエガラ。
まず、メンバー構成が多彩でおもしろいです。
マリインスキーとABTに所属するだけでなく、世界各国のバレエ団に客演もするヴィシらしく、ABTだけでなく、パリ・オペラ座、ハンブルク・バレエ、ニューヨーク・シティバレエ、ボリショイからメンバーが集っています。
(Bプロでは、ボニーノ氏、マリインスキーのコルプ、、東バの水香ちゃんも参集とのこと、今から楽しみ!)

Aプロは、それぞれのメンバーの良いところがぎゅっと締まった、良い構成でした。
プロローグとフィナーレはマルセロ・ゴメスがこの公演のために振りつけた小品がメンバー全員で踊られます。
それが、スタイリッシュでかっこ良いのですよ!!
特にフィナーレのシャンソンに合せて踊るのが素敵でした。

さて、いろいろあるのですが、特に印象に残った事だけ備忘録としてメモしていきます。

ノイマイヤー振付けの「オテロ」
端正かつ情念の心理描写が秀逸。←なんか、矛盾している表現ですが。何故かオテロが半裸(というか、限りなく全裸に近い)になってしまい、目のやりどころにちょっと困ってしまいましたが…。
プティ振付けの「失われたときを求めて」より“モレルとサン・ルー”
二人の大男が踊ろうと迫力!
でも、そっちの世界にサン・ルーを誘惑しているといより、もう既に愛し合っている二人に見えてしまったのは、目が腐っているのだろうか?
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
ニューヨーク・シティバレエのペアが踊るこの曲は、他のクラシックダンサーが踊るのとはずいぶん違った印象。
すごいメリハリの効かせ方が上手くて、スピード感とリズム感にあふれていました。本来はこういうものだったのかと、ビックリ。
クラシックダンサーが踊っていてもアクロバティックに湧く演目ですが、リズムの楽しさは初めて味わったかも。
「ダイアローグ」
ノイマイヤーがヴィシニョーワのために振りつけた作品。
ヴィシニョーワとハンブルクのボァディンが踊りました。
ヴィシのイメージカラーとも言える赤いシンプルな衣装が素敵。
男女の愛憎や別れを描いていますが、しっとりとしているかと思えば、時に暴力的。ヴィシの表現力が光っています。
3幕に予定されていた「ドン・キホーテ」はニューヨーク・シティバレエの男性デ・ルースがチャイコの時に元々痛めていた膝を悪化させたとの事で急遽バランシンの「フー・ケアーズ」のソロをアシュレイ・ボーダーが踊りました。
ドンキも見たかったけど、シティパレエの人が踊るバランシンものを見られたのは良かったも。チャイコを見て、この人たちが踊るバランシンをもっと見たいと思ったので。
でも、ほんとに「急な」演目変更。しかも一人で出る事になったボーダーさん、いくら踊り慣れている演目とは言え、大変だったろうけど、そんなことを微塵も感じさせない、軽快な踊り。
さすが、です!
「ジュエルズ」より“ダイヤモンド”
ハンブルクのブシェとABT&ボリショイのホールバーグが踊るダイヤモンド。
外見は背の釣り合いといい、金髪の騎士らしいスッとした美男子のホールバーグと凛とした美しさのブシェが素敵過ぎ。
そして、二人の踊りも端正で上品。
そして演技も、艶のあるブシェとグッと抑えている雰囲気のホールバーグの掛け合いが絶品です。
美しい世界がぶわ〜っと広がり、ただ、ただ、惚れ惚れして見ていました。
「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
ヴィシとゴメスのオネーギン。
ダイヤモンドでホワ〜っとしたところに、また超絶素晴らしい踊りでした。
毎回、なんでそんな男の誘惑に苦悩するんじゃ!!とツッコミを入れつつ見るオネーギンですが、踊りは素晴らしいんですよねー。
ドラマチックだし。
とはいえ、美しい人妻、もうヴィシがピターッとはまっていて、幕が上がってすぐに世界観がドッと押し寄せてくる感じ。
こちらは、息をのんで魅入るしかなかったです。

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イギリスからやってきた 舞台版「もののけ姫」 [Dance/ballet]

偶然に見たプロモーション画像で興味を持ちチケット購入。
イギリスの若手劇団が宮崎氏にプレゼンし、上演許可をもらったらしい。
画像ではメイキング途中のようすらしく、まだ衣装も何もないけど、ダンスっぽい要素とパペットワークが興味を引きました。

舞台は森をイメージした舞台美術で彩られ、後方丈夫に映像が出てくるようす。
雰囲気はいい感じ。
映像はシーンにあわせ、森の風景だったり、火が燃えたりが映し出されました。

冒頭タタリ神が村を襲うシーンでは、「兄者」という単語が日本語台詞。
でも、最初わかりにくかった。何かと思って字幕を見たら「兄者」だった。
というように、所々日本語の単語も織り交ぜ、雰囲気を出している様子。
変え様がない言葉もあったのかも?

内容は、かなり映画に忠実なようで(映画を見たのはそれこそ十数年前なので定かではないですが…)、だんだんと話が進んでくると、映画のストーリを追いすぎで、消化するので精一杯な印象もありました。

モロかあさんや子どもたちのパペット使いは秀逸。
動物が歩行している感じをうまく出していてビックリ。
舞台版の「War Horse」(戦火の馬)のパペット使いを、YouTubeの小さな画面で見た時鳥肌が立つ思いがしたけど、それよりは小振りとはいえ、道具の使い方がイギリスの劇団ならではのうまさなのかな?と思いました。
ただ、一つ文句を言うとすると、サン(もののけ姫)役の女の子がちょっとちんちくりん。もののけ姫というより、ハイジなイメージでどうも迫力が……。
素晴らしかったのは、ヤックル。
最初、一人で乗り物をやるのかと心配したけど、杞憂でした。
動きがスムーズで、いつの間にかヤックルとしか見えなくなるから不思議。
私が見た日はアフタートークもあって、ちょっぴりお得でした。
もうちょっと、世界観の解釈についてアレックスさんにつっこんできいてほしかったなー。
海外の人が日本の自然、森や神をどうみるのか、あんなに一生懸命演じていて、うまく作り上げているだけに、どういうアプローチで入って行ったのか、知りたかったです。
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充実!「マニュエル・ルグリの新しき世界Ⅲ」 [Dance/ballet]

Aプロ
平日公演はきつかったけど、満足感の高い演目でした。
しょっぱなの「カルメン」。これまで見た事のない振り付け。
それもおもしろかったのですが、かなり前方の席だったので、なま足のバレリーナの足の筋肉や男性ダンサーの腕の筋肉に圧倒されてしまった。
生肌の筋肉の存在感はすごい!
普段はタイツなどの衣装で隠れているけど、たおやかで美しい動きをつくるその体は超アスリートでした。
そんなこんなで、しょっぱなから圧倒されておりましたが、どの演目も充実したものでした。

特に印象に残ったのは、バナの「赤い涙」。
バナとキリーロフ・ミレフ、海外で活躍する、秋山珠子さんの3人がエキゾチックな音楽にのって体をくねらせる。苦悩とかそういった負の印象。
今回はプログラムを買わなかったし、ネットで演目について調べるという事をしなかったので、実はよくはわからないのですが…。でも、上質なコンテを見られという満足感が残りました。
実はコンテ系の体をくねらせる踊りというのは苦手ですが、今回のはわりあいとすんなり見る事ができました。

ノイマイヤー振付けの「ハムレット」も面白かった。
アッツォーニ&リアブコのパートナーシップも素晴らしい。
シェイクスピアの書いた「ハムレット」の前日譚をユームラスな雰囲気を含みつつも、悲劇の予兆をただよわせて演じていました。

「ルートヴィヒ2世ーー白鳥の王」
ルグリの踊りや雰囲気が素晴らしいのは当然ながら、マリア・ヤコブレワの達者な演技に引き込まれる。
ガンガン踊る演目もいいけど、こういう大人なのもできるのがいい。
そして、ニーナ・ポラコワの衣装がすごい!
肌色タイツのボディスーツ。
う〜ん、なかなか着る人を選ぶ衣装ですが、さすがは美しかったです。

Bプログラム
Aプログラムも良かったけど、更にこちらの演目構成は素晴らしかったです。
男女のさまざまな愛と葛藤、別れなどを描いた演目でほぼ統一されていました。

みんな素晴らしいけど、出色は秋山珠子さんとキリーロフ・ミレフの「クリアチュア」と「エイムレス」かな。
クリアチュアはエスニック的?現代音楽?に合せて男女の葛藤が、時にシックに時に暴力的にもみえる感じで踊られていました。
「エイムレス」は雰囲気変わってどちらかと言うと「陽」の印象。衣装からしてカジュアルなシャツ&パンツで楽しそうに舞っていけど、実は無重力のような浮遊感もあり、本当に技術高い!
コンテ巧者な踊り手の動きは、本当にすごい。
くねらせる腕の持つ重量感と機敏さに目が奪われました。

「ノット・ウィズアウト・マイ・ヘッド」アッツォーニとリアブコは本当に多様な表現を今回見せてくれましたが、この演目はユーモラスかつ深刻な人間の精神をあらわすような雰囲気を演じてくれました。
「モシュコフスキー・ワルツ」ヤコブレワ&クルラーエフの超絶技巧が光りました。アイススケートのペアでよくやるような女性を放り投げて受け止めるワザの後にリフトでポーズとか、すごかったです。
Bプログラムはデュポンが参戦。1幕の「ル・パルク」と2幕の「シルヴィア」でルグリと踊りました。
少し大柄に見えるデュポンをルグリがぐるぐるとりふとしたりする大技もさすがですが、大人な二人の描きだす世界は美しい余韻がのこりました。
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