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Stuttgart Ballet 2012 Swan Lake 白鳥の湖 [Dance/ballet]

6月5日@東京文化会館 pm6:30〜

古典版に基づくジョン・クランコ振付けといううたい文句なので、
よく見るタイプの演出なのかと思ってたら、とても違ってびっくりしました。
違いはオーストラリアバレエ団のような新設定の演出というものではなく、
確かに本当に古典なんですけど、曲の使い方(順番)やストーリーの展開。
たいてい3幕の宮廷シーンで使う曲が1幕に出てきて、王子を取り巻く男女も貴族というよりは、村の人たちみたい。
明るい村人たちが3幕でやるような曲で踊るから、なんかちょっと違和感もありました。

役柄としては王子の友人ベンノがでてくる、更にベンノとともに行動する従者たち
の登場する版ははじめて見たので、印象的。
王子が白鳥と出会うシーンでもベンノたちがいて、彼らも白鳥を見ていたのでびっくり。
で、白鳥を射るのを止めた王子を置いて戻ってしまうのもびっくりでしたが…。
お付きとしていかがなものか…なんて変なところにひっかかってしまいました。

そして出会いのシーンでの王子と白鳥のやりとりも、白鳥が自分の境遇を切実に訴えることはせず、
王子がアプローチしまくった印象。

フォーゲルくんの王子は、もう、ぴったり!
自分のうかつさによって悲劇を招いてしまうような、ある意味情けない男の子を好演。
しかし、はじめてフォーゲルくんを見た頃とは格段の差で良い踊り手になっていた!
回りものが苦手っぽかったけど、まったく問題がなかったし、気品と貫禄もあって
良かった。
しかし、フォーゲルくんって身長高いのに、シュツットガルトバレエ団のガタイの良い男性陣の中に入るときゃしゃなくらい……。
村人1でよいから日本のバレエ団に貸してほしい…と思ってしまいました。

白鳥のアマトリアンは白鳥のときの抑えた演技と黒鳥のときの鋭さと快活さの差が程よかったです。

3幕の黒鳥の演出も面白かったです。
白鳥がほとんど幽霊かと思うような精霊っぽさなのに対して、華々しく生命力にあふれている黒鳥。
にもかかわらず、登場シーンや消えるシーンはまるで「黒鳥と過ごした時間は幻影」と思わせるような印象。
だからか、宮廷を飛び出して湖へ向かう王子は、まだ黒鳥がオディールと同一人物と信じて、何故消えてしまったのか分からずに、パニックになって飛び出した、という感じがしました。

演出の違いが面白く、踊りとストーリーをたっぷり堪能できた公演でした。

以下、NBSのHPよりキャストをコピペ
「白鳥の湖」
ジョン・クランコによる4幕のバレエ

音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
振付・演出:ジョン・クランコ(伝統的演出に基づく)
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ
初演:1963年11月14日、シュツットガルト・バレエ団



◆第1幕 王子の城近◆

ジークフリート王子:フリーデマン・フォーゲル
ウォルフガング(家庭教師):オズカン・アイク
家政婦:リュドミラ・ボガート
ベンノ(王子の友人):ウィリアム・ムーア
従者たち:
ロマン・ノヴィツキー、ブレント・パロリン、
デヴィッド・ムーア、ローランド・ハヴリカ
町娘たち:
カーチャ・ヴュンシュ、ラケーレ・ブリアッシ、
カタジーナ・コジェルスカ、エリサ・バデネス、ヒョ=ジュン・カン
王妃(摂政):メリンダ・ウィザム
王家の使用人、貴族たち:コール・ド・バレエ


◆第2幕 湖畔◆

ジークフリート王子、ベンノ
ロットバルト(邪悪な魔術師):ニコライ・ゴドノフ
オデット(魔法をかけられた王女):アリシア・アマトリアン
二羽の白鳥:森田愛海、ラケーレ・ブリアッシ
小さな白鳥:
エリサ・バデネス、カタジーナ・コジェルスカ、
ジュリー・マルケット、アンジェリーナ・ズッカリーニ
白鳥たち:コール・ド・バレエ


◆第3幕 玉座の間◆

ジークフリート王子、王妃
見知らぬ騎士:ニコライ・ゴドノフ
オディール(その娘という姫君):アリシア・アマトリアン
スペインの姫君とそのお付き:
ミリアム・サイモン
ペトロス・テティエリアン、ロマン・ノヴィツキー、
デヴィッド・ムーア、マッテオ・クロッカード=ヴィラ
ポーランドの姫君とそのお付き:
オイハネ、ヘレーロ
ローランド・ハヴリカ
ロシアの姫君:エリザベス・メイソン
ナポリの姫君とそのお付き:
ヒョ=ジュン・カン
アルマン・ザジアン
貴族たち:コール・ド・バレエ
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