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ABT来日公演「MANON」 [Dance/ballet]

2月28日ソワレ
マノン:ジュリー・ケント
デ・グリュー:ロベルト・ボッレ
レスコー・エルマン・コルネホ

今回のABT来日公演は他の演目を捨てて、マノンを2回見る事にした。
ABTの麗しのプリマ、ジュリー・ケントさんとディアナ・ヴィシニョーワさんをがっつり見たかったためです。
ケントさんのマノンはなんとも端正でした。
期待通りの踊り。
ただ、私がイメージするマノンとはちょっと違った印象なのが面白かったです。
マノンの登場人物たちって未熟で、その場の衝動を抑えきれない、直情的というか情熱的というか、更に享楽的な面もある印象でした。
結局、破滅へ一直線な物語もしょうがないよね、と思ってしまう。
ケントもボッレもきりっとした美しい踊り手でばっちり絵になるのですが、上記のような人間的脆さや危うさのオーラがない気がしました。
ケントはあくまでも美しく気高い雰囲気。
娼館で男性に囲まれているシーンなんかは、女神のごとく神々しい感じでした。
ボッレもギリシャ彫刻のような美男子で、クールな印象。
恋に溺れ身を滅ぼすような雰囲気でない気がしてしまいました。
なんか、神々しくも貴族的な雰囲気を醸す二人が、マノンとしては新鮮でした。

3月1日
マノン:ディアナ・ヴィシニョーワ
デ・グリュー;マルセロ・ゴメス
レスコー;ダニール・シムキン

ヴィシニョーワのマノンは期待通りの妖艶さがあり、男性が身を滅ぼすほど恋いこがれてしまう、というのがすんなりきました。
オフバランスの振りでも、どんな荒技リフトでも、とても柔らかくたおやかなムーブメント。
単に柔らかなだけでなく、しなやかで強い。
そして無邪気なようでいて、輝く美貌でフェロモンが振りまかれていて、
イメージ通りのマノン。
ゴメスもやさしくも、思い込んだら一直線で、情熱に溺れるもろさがぴったり。
サポートも見ていて安心な力強さ。
そして出色はシムキンのレスコー!
シムキンときいて思いおこすのはエンジェルスマイルの超絶技巧派。
レスコーのワルさを出せるのかしら、と思っていたら!!
キリッとしたたたずまいで登場し、笑顔はほぼ封印。
そしてレスコーの難しい踊りを難なく、躍動的にこなしていました。
更に、酔っぱらったシーンもすばらしく面白く踊っていました。
シムキンのレスコーすごく良かったです。
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